ハーレーのインジェクションとキャブレター
かつてはキャブレターが使用されていたハーレーですが、最近ではインジェクションを利用しているモデルばかりとなりました。そもそも、インジェクションとはどのようなものなのでしょうか。インジェクションはエンジンのガソリン供給部に接続されていて、ガソリンと空気を混ぜてエンジン内部に燃料を送り込む装置です。わかりやすく言うと、エンジンに供給するガソリンの濃さを調整する装置なのです。
ハーレーの場合インジェクションは、エアクリーナーとエンジン本体の間にあり、スロットルワイヤーとグリップにつながっています。キャブレターとの違いは、燃料混合比率を車体のいろいろなところに搭載されたセンサーの情報をもとにコンピューターで解析して、その時に一番ふさわしい混合比率で燃料を自動調整してくれる素晴らしい装置です。この装置のおかげで、効率的に燃料を燃焼させることが可能となります。
キャブレターと比較したインジェクションのメリットやデメリットについて紹介すると、メリットについては天候や温度に関係なく安定したエンジンの回転を得られることと、燃費性能が向上すること、燃焼効率が良いため排気ガスがクリーンになることなどが挙げられます。デメリットについては、整備をするために、専用のパソコンなどを接続する必要があり、素人がメンテナンスすることが困難であることと、部品代が高いことです。
また、最近では排ガス規制をパスするために、キャブレターではなく、インジェクションを使用していると言う背景もあります。
バイクをいじる人が好きな人にとっては、インジェクションは厄介で、あえて、キャブレターを搭載したバイクを選ぶ人も多いですが、あまりメンテナンスをするのが好きではなく、常に安定したエンジン回転とエンジン始動を求める人には、天候や気温に左右されないインジェクションを搭載したバイクがおすすめです。
ハーレーの電気系で良くある故障
ハーレーに乗っていると電気系が故障してしまうこともありますが、故障で特に多いのがバッテリートラブルです。ハーレーでは、標準装備としてバッテリーがメンテナンスフリーとなっているため、メンテナンスする時も簡単に行えます。
バッテリーがあがってしまったという場合には、バッテリーを交換する前にボルトの緩みをチェックします。ハーレーはバイクの中でも振動が多いためボルトが緩んでしまうことがよくあります。それでもセルが回らない場合には、バッテリーを充電するか新しいバッテリーを買いに行くなどをして対処する必要があります。
特にハーレーはクラッキングに電力を多く必要とします。そのため少しでもバッテリーが弱くなっていると、なかなかエンジンがかからないというケースもあるため注意が必要です。
また、古いハーレーの場合にはレギュレーター故障による充電不足も考えられます。レギュレーターが故障したまま走行していると、電装系パーツがダメになってしまうこともあるため、きちんと対処していきます。
その他、スパークプラグも故障の原因となります。シリンダーに送り込まれたガソリン混合気に着火させる役割がありますが、使い続けると着火しにくくなります。調子が悪くなってしまった場合には、プラグを外して清掃することで調子が良くなることも考えられますが、故障してしまった時の場合を考えて交換することも重要となります。
プラグは外したときに、落ちたりするとスパーク部のギャップが狂ってしまうこともあるため、扱いには注意をして交換します。
電気系の故障を放っておくと、ハーレーに乗れなくなるだけではなく壊してしまうことにつながります。壊してしまわないためにも、定期的にメンテナンスを行って、電気系に問題ないかきちんとチェックすることが大切です。
純正パーツも豊富
ハーレーのカスタムパーツには純正も大変豊富に存在します。もともとハーレーというバイクはノーマルの状態で乗ることよりも、カスタムパーツを組み込んで自分だけの一台に仕上げるということを楽しむ風土があります。
そのために、数多くのカスタムパーツの製造メーカーが存在します。カタログだけで分厚い電話帳のようになってしまうほどです。 それはさながら大全集ともいえるくらいの豊富さです。もともとそういう風土があるので、純正のパーツも数多く存在します。純正品の優れたところはクオリティの高さです。
ノーマルの状態での走りの素晴らしさを損なうことなく、自分だけのオリジナリティあふれる一台を製作することが可能になります。そこは、メーカーが認めているだけのことはあるのです。
ハーレーは手をかければかけるほど見た目も走りも変わってきます。しっかりとパーツを吟味して組み込んで世界に1台のオリジナルを製作する楽しみはハーレー独自のものです。